SEMINAR

1月12日 (木) プロジェクト研究会 「ビジネスにおける『おもてなし』の効用?―ベトナムにおける聴覚障害者への支援を通じて―」 Seminar 'Is there any economic benefit brought by "hospitality"? : Case of the support for hearing impaired in Vietnam' を行いました。

日時:2017年1月12日(木) 14:40~16:10
場所:町田キャンパス 13号館 5階 13503教室
講師:渡部 忠行(補聴器メーカー 医療機器事業部海外販売課 シニア・マネージャー)

Date:12th, January, 2017, THU 14:40~16:10
Venue:Machida Campus, 13th Building, 5F, 13503 Classroom
Lecturer:Tadayuki Watabe (Senior Manager, Medical Instruments, International Sales, Hearing Aid Manufacturer)

コーディネーター : 田中恭一 ((財)トヨタ財団、アジア・日本研究センター)
Coordinator:Kyouichi Tanaka (The Toyota Foundation, Asia-Japan Research Center)

皆さんは健康診断を受けたことがあるかと思います。その必須検査項目といってよい「聴覚検査」の聴力測機器のことをオージオメータ(Audiometer)といいますが、国内で使用されている機器のほとんどはリオン製造株式会社の製品です。今回は、同社で海外販売を担当している渡部忠行氏に『ビジネスにおける「おもてなし」の効用』と云うテーマで講演をお願いしました。渡部氏は今後の経済成長が期待される新興国の市場開拓がご専門です。
講演では、自己紹介も兼ねて①リオン製造株式会社の概要、を口火として、②国際協力機構(JICA)の支援による「ベトナム国における難聴者聴覚検査・診断機器普及促進事業」の内容紹介、そして民放テレビ局により制作された番組の視聴により③リオン社員とベトナム・ハノイの施設での聴覚障害児との出会い等についてお話いただきました。特に、補聴器の装用により生まれて初めて「聴こえる」ことを経験した聴覚障害児の喜ぶ姿は感動的でした。リオン社員でなくても、こうした経験がベトナムの人たちに高品質の補聴器を低価格で提供してあげたいという気持ちのベースにあることは理解できたように思います。
話を聞きながら、事業の「営利性と非営利性の境界が曖昧になってきている」ことを感じました。特に、21世紀にはいってから、こうした流れは益々加速しているのではないかとも。もちろん、このストーリーのようにビジネスにおける「思いやり」の効用が働けば、肯定的な傾向であると歓迎できるでしょう。一方で、「非営利性」を語りつつ裏で不正に儲けるようなビジネスも残念ながら存在しているようですが。
今回も21世紀アジア学部で担当する「ボランティアと社会」の授業時間内に講演をお願いしました。ボランティアには、相手を「思いやる」気持ちが大切であると思います。渡部氏の話からも「相手の立場に寄り添って考えることが大切」とのコメントは引き出せたのですが、「お節介となってはいけない」とのコメントもあり、これは今後の課題かと反省しました。(以上)

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