2010年度 世田谷市民大学 連続講義


「アジアの家族」

第10回 福田先生 6月23日 3/8
台湾の家族 「外籍新娘」や「大陸新娘」がつくる新たな家族
台湾における国際結婚の現状
この国際結婚の現状というものをあらわした図がこちらになります。棒グラフの青い棒、比率として一番多いのが台湾の方同士の結婚です。新規の結婚登録数の中でお嫁さんが何人か、お嫁さんの国籍別に分けたのですが、青の場合は台湾人のお嫁さん、それから赤いのが中国人のお嫁さんです。この図を見ていただけると、1998年から2003年までかなり急速に増加しているということがわかるかと思います。同様に東南アジアからのお嫁さんに関しても、2001年、2002年、2003年というふうに、かなりコンスタントに存在することがわかるかと思います。1987年から2007年まで20年間の外国籍の女性配偶者の累計というものを取ってみますと、どこからお嫁さんが来るかというと、台湾以外では中国が圧倒的に多くなっていまして、その次がベトナム、それからインドネシア、タイ、フィリピンというような順番で続いております。
2000年から2008年まで続いた陳水扁政権は、台湾の独立性保持の観点から、対中交流を警戒していました。そしてその反動として東南アジアへの傾斜というのを強めていったわけですが、2000年代に入ってくると、東南アジアも中国のほうを向いてしまって、実質的な東南アジアとの経済関係は、陳水扁総統が思っていたほど発展しなかった。こちらのグラフを見ていただくと、2003年から2004年になるときに、中国籍のお嫁さんの数がぐっと減っているのが見てとれます。これは陳水扁総統が中国籍のお嫁さんが増えていることを警戒して、規制を厳しくしたことが反映しています。このように、陳水扁政権の時代、中国籍の花嫁の流入はかなり警戒されていました。
そして、2008年から台湾では、国民党の馬英九政権が政権を運営しています。馬英九政権になって、一番変わったところは、この陳水扁政権のときに緊張してしまった中国との関係を緩和する、そして、経済的にも人的にも交流を拡大して、台湾の経済を復活させようというところです。具体的にはどのようなことを行っているかといいますと、まず今日の話との関係では、この大陸からのお嫁さんに対する規制を既に緩和しています。それ以外には、中国からの観光客受け入れを解禁したり、投資に関する規制を緩和したりしています。まだ馬英九政権になってからのことは詳しい統計が出ていないので、規制が緩和されたことによって中国籍のお嫁さんが増えているのかどうかははっきりしませんが、中国籍の花嫁の流入は増加していくのではないかと予想されます。

外籍新娘/大陸新娘増加の社会的背景
社会的な背景に目を向けますと、やはり大きな背景として存在するのが、台湾において女性の晩婚化が進んでいるということです。台湾女性の高学歴化や社会進出が進んでいます。それから、台湾は留学される方が多くて、女性の方でも大学を卒業してから大学院へいくときに、アメリカ、ヨーロッパ、日本などに留学する方が非常に多くて、その留学先で結婚する方も非常に多いというふうに聞いています。かたや、台湾の男性を見ると、結婚できなくて焦っている男性が多いそうです。