2010年度 世田谷市民大学 連続講義


「アジアの家族」

第6回 松岡先生 5月26日 2/9
インドの家族2 映画『家族の四季』から読み解く理想の家族
本日はインド映画『家族の四季』のダイジェスト版を見ていただきながら、その中の「家族」にまつわるセリフやシーンをご紹介していきたいと思います。「家族」に言及しているセリフを字幕から抜き出してみましたが、それに少し説明を付けておきます。なお、YouTubeで見られる映像で、該当部分を含んだもののアドレスを付けておきます。

●お話は、現在の時点、次男ローハンが大学生の時から始まります。クリケットの試合の大事な局面で、彼は10年前に別れた兄から教えてもらった言葉を耳に甦らせます。



兄ラーフルの声
人生で何かを勝ち取ろうとするなら 、心の声を聞け
聞こえない時は、目を閉じて両親を思い浮かべろ
勝利はお前のものだ
困難は退き、お前は勝つ
お前だけが勝つ


(日本で考えると、野球でホームランを打とうとするときに目を閉じて両親のことを思い浮かべろというのは奇異な感じがしますが、インドの場合はこういうセリフがすんなりと見ている人の中に入っていきます。つまり、両親は自分を守ってくれる、自分に祝福を与えて庇護してくれるということで、神様と同じような尊敬すべき存在なのです)。


●帰省前に父方、母方の祖母がいる聖地に寄ったローハンは、2人の話から兄ラーフルが養子だったことを知ってしまいます。父方の祖母は、10年前に起こった事件を語り始めます。それはディワーリー祭の日から話が始まるのですが、そのお祭で母ナンディニーは神像を前に家族の幸せを祈ります。



(歌)
これが運命
時に喜び 時に悲しみ
いつでも一緒に
嬉しい時も 悲しい時も


(神に祈るシーンですが、神=夫と考えられているインドでは、夫のことも一緒に歌い込んでいる形になります。神がいつも私たちを守ってくれるように、一家の長である私の夫、あなたは私たちを守ってくれる、というようなことが歌い込まれています)。