2010年度 世田谷市民大学 連続講義


「アジアの家族」

第12回 土佐先生 7月7日 10/10
韓国の家族2 離散と民族主義のはざまで
ディアスポラとしての韓国人
もう一つは、配偶者として入ってくる外国人も増えています。国際結婚した家庭のことを韓国では多文化家族という言い方をするのですが、2008年の統計では全婚姻数の11%にあたるのは外国人との結婚でした。その多くは農村を舞台としています。この下のグラフは農漁村で、全体婚姻数の中のなんと40%が国際結婚であることを示しています。多くは中国人(朝鮮族を含む)、ベトナム人、フィリピン人などですけれども、おそるべき変化というしかありません。

最後は駆け足になってしまいましたけれども、ある面で韓国は日本や中国よりも古い制度をずっと残している部分があり、他方でどの社会と比べても激しく変化し、揺れ動いているということです。
家族写真を韓国ではよく撮ります。旅行に行ったときとかだけでなく、日本ではあまりこういうことをしないと思うのですが、わざわざ写真館に行って家族写真を撮るのです。こういう習慣は韓国だけではなくて、他国の例もありますが、家族写真の国際比較をやってみると面白いかもしれません。そして、そういうときだけ伝統的な感じといいますか、大家族みたいなもの演出します。普段は着ない民族衣装を着たりして、3世代くらいの一族が集まるわけです。現実はものすごい変化の波にさらされているのですが、イメージとして伝統的な家族像というのはまだ生きています。どっちが本当か、わたしもよく分からないですけれどもね。イメージとして続いていけば、やがてここに戻ってくるということも言えるかと思いますし、それで済まないような激しい変化にさらされていることも否定できません。
わたしの話はここで終わりとさせていただきます。ありがとうございました。