2012年度 世田谷市民大学 連続講義


「アジア女性群像」

第4回 宮脇先生 5月9日 5/7
中国恐妻の歴史と儒教
写真(13)
図版(13)清朝時代の「五体清文鑑」という辞書を見ればわかりますが、清朝は、5種類の言葉や文化の土地を、別々に統治していたんです。上から満洲語、チベット語、チベット語の綴りを満洲文字で表したもの、チベット語の発音を満洲文字で表したもの。つまり、満洲文字が共通文字です。これはアルファベットなので、30くらい字を覚えたら発音ができます。そんなに難しくない。上から五番目がモンゴル文字で、満洲文字ととてもよく似ています。なぜなら、1599年にモンゴル文字を借りて満洲文字を作ったからなんです。そしてアラビア文字で書かれたトルコ語、トルコ語の発音を満洲文字で表したもの、と続きます。我々がカタカナでルビを打つようなものです。最後に漢字。
満洲国を支援した日本人が「五族協和」と言ったのは、清を真似たんです。満洲国は清朝の皇帝を連れて行って君主にし、「後(こう)清(しん)」でもあったの。けれども清朝の五族は、満洲人、漢人、モンゴル人、イスラム教徒、チベット人だったけど、満洲国にはイスラム教徒とチベット人がいなかったので、その代わりに朝鮮人と日本人が入りました。
女性の話に戻りますが、中国の中では東北女は嫉妬深いから気をつけろ、って言われます。でも上海女が一番問題で、私の知り合いの友人が、かわいい中国女性と結婚して、すごく喜んでいたら、ある日奥さんが会社に電話してきて「犬の散歩に帰ってこい」と言った。「仕事中だ」と返事したら、奥さんは犬を会社に連れてきて「これはあんたの仕事でしょ」って犬を置いて帰ったというの。日本の男たちはもうびっくりしました。でも、その前に奥さんから「あなた、犬の散歩行ってね」と言われて、夫は「うん」って答えたんだと、私は思うんですよ、そしたらあくる日から犬の散歩は夫の仕事になった。「あなた明日の夕飯の買い物行ってね」といわれて「うん」と軽く答えたら、次の日からずっと、夕飯の買い物は夫の仕事になる。中国人はそういうふうに夫婦でも陣地取りをするんですよ。
尖閣諸島や東シナ海の日中中間線のガス田問題もそうです。中国人は、まず目一杯主張する。相手も当然、主張するから、ぶつかったところが真中で、そこから交渉が始まる。ところが日本では、ぶつかることは悪いことだから、互いに遠慮して真中に空白地帯を作る。中国人は、まだぶつかっていないから真中じゃないと、どんどん押してくるのに、日本人は、つい後ろに引いて緩衝地帯を作ってから交渉しようとするから、押される一方なんです。日本の指導者たちは、こういう中国文化を知って、善良な日本国民のために、自分が犠牲になって押していかなければいけないんです。ガンガン喧嘩して、これはけしからん、って言わなきゃいけないわけです。中国側は騒いだけど、日本人はおとなしいまま。そうすると向こうとしては、「これでいいんだ」となる。満洲事変の原因もそうだったんです。最後まで日本人はおとなしかった。そして突然、もう我慢が出来ない、と戦争に入った。これは国際上非常にまずいやり方です。その前にこちら側の正義をしっかり主張して、喧嘩をした後、やむを得なかったと言い訳して武力衝突に入らないといけません。