2014年度 世田谷市民大学 連続講義


「生まれるアジア、老いるアジア」

第9回 藤田先生 11月24日 1/4
一人っ子政策について
こんにちは。はじめまして。藤田梨那でございます。私は今週と来週2回にわたって、中国の人口問題に関係する話として、「一人っ子政策」と「中国の老後生活の話」という二つの話題を申し上げたいと思っております。どうぞよろしくお願い致します。
最初の1回目は、「一人っ子政策」を取り上げて、そういう政策の下で成長した子供達の状況、その政策自体の問題点、そういうようなことについて、お話ししたいと思っております。私は国士舘大学文学部で授業しておりまして、毎年多くの留学生が来ます。そういう学生たちと接する間、授業だけでなく、いろいろ相談にも乗ります。その中で、今中国の一人っ子政策のことを少し垣間見ることができました。実は私は二人っ子政策の時期に中国を出たものですから、その後80年代に一人っ子政策が始まったのです。その政策が実施して20数年経っているところです。80年代に生まれた子供たちはいまちょうど大学生、大学院生になっています。彼らが私のところに来て、いろいろその家庭内のことも話してくれて、ケースによっては非常に深刻な可哀想な少年時代、少女時代を過ごした人もいました。この数年間ずっと続いておりますので、私もこの一人っ子政策について、少し関心を持つようになりました。
今日は、実際のお話も交えながら、少しお話し申し上げたいと思います。いろいろとご質問も伺い、一緒に討論していきたいと思います。
一人っ子政策の下で成長した子供達の現状ですね。項目として考えたのは、今挙げた大きい項目は5つ。そして、それぞれの項目の中に、いくつかの小さい項目を入れました。
いちばん最初は一人っ子政策、中国では「独生子」と言います。日本語で、つまり一人っ子ということですね。この政策について簡単にご紹介します。1番目はこの制度を設定する主な理由。2番目はその実施の時期。3番目は具体的な内容。なかなか全部は、紹介出来ないので、本当に大まかなことをご紹介したいと思います。
それから大きい2番目は、この政策実施後の現状、状態ですね。実は大きい国ですから、政策発令しても、なかなか行き届かないのが現状です。そういうことを1から4での項目を挙げたとおりです。
3番目は、そういう政策の下で大きくなった子供たち。現状では、一人っ子である男の子、女の子場合と、非一人っ子の場合とがあります。これは既に皆さんがお察しの状態かと思うのです。つまり、なかなか一人っ子、その政策通りにはいかなかったということです。
4番目は、この政策がもたらした様々な社会問題についてです。この中に3つの問題挙げました。それから、これらを受けて、新しい政策をいま模索中です。つまり二人っ子、2人を産んでもいいという政策が、今少しずつ検討しているということです。だいたいこのくらいの内容になるかと思います。
中国の人口は、どのくらいあるか、ご存知ですか。
男性:13億くらいです。
藤田:13億から14億の間ですね。世界は60何億という話ですので、そのかなりの部分を占めているのです。その次がインドです。ということで、大変人口の多い国であります。もちろん、土地も大きいですね。民族も多いです。55以上の民族があります。そういうように、非常に複雑、非常に広い国です。一人っ子政策が設定された当初、80年代に中国の国勢調査に基づいて、人口推移のグラフが出来て、その時、新華社から人口に関する推算が公表されました。グラフに示したように、これまでにある人口の伸び具合でいきますと、2050年には人口は40億に達する、というふうな推定が出てまいりました。1804年から2011年まで。このグラフでは人口はずっと上昇しています。ずっと上がり続けているということです。つまり、100年の間に3億から13.4億に伸びているということですので、100年の間にもう10億増えたということになりますね。こういうふうな単純推算でもって、2050年には40億に達するだろうということです。そういうことを踏まえて、政府も大変心配、大変焦りだしまして、子供の出生率を制限しないといけないというふうに考えたのです。