2014年度 世田谷市民大学 連続講義


「生まれるアジア、老いるアジア」

第9回 藤田先生 11月24日 4/4
一人っ子政策について
それから、これは日本では考えられないのですけれども、国家のこの国防のリスク。中国は徴兵制をとっています。強制的徴兵制ではありません。18歳になったら手紙が来ます。「もう18歳ですよ。服役して良いですよ」ということです。韓国、タイ、シンガポールは、これは強制です。しかし一人っ子ですと、やはり軍隊にはいきたくないですね。これは国防に支障をきたすわけです。
こういうような問題を踏まえて、中国政府は最近そろそろ緩めることを考え始めます。 2、3年前から両方とも夫婦が一人っ子同士であれば、2人子供を産んでもよいということに、徐々になってきています。そうすると、もちろんまだバランスは均一ではありませんが、徐々に大都会から始まるのです。政策としては、こういうふうに徐々に変わってまいります。
そして親のほうでも、いろいろと心配事もあります。つまり、いまは夫婦が二人とも一人っ子であれば、二人子供を産んでもいいが、1人目を産んで、一人目と二人目の間を4年間空けなければならない、しかもその時28歳に達してないという条件があります。2011年のこの政策は、すでに考え始めて、12年、13年と政策を進めておりますけれども、まだ立法には至っておりませ。
次の漫画は、お父さん、お母さんが哺乳瓶の上に肘をついて思案しておりますね。産みたい理由と産みたくない理由について考えています。産みたい理由としては、子供は1人だと自分たちの老後の面倒は大変、だから二人目を産んだほうがいい。産みたくない理由としては、年齢の制限があり、遅く結婚したら、うまく4年間空けて、しかも28歳までという具合にはいかない、ということですね。また経済的負担もあります。保育園からお金がかかっています。保育園に入るにはたくさんのお金がかかるし、良い小学校に入れるには、その小学校の近く住み、住民票を持つことが必要です。つまり、家を借りておかないといけない、というようなこともあるし、入学金とか諸々かかりますので、1人でも大変なのに、というような思いがあります。
こういうような問題を抱えながら中国は、徐々に模索して、おそらく遠くない将来に、二人子政策が実現するのではないかと思います。